訪問歯科

home medical care

通院が困難な方のための往診・訪問診療
専門スタッフがご自宅・病院・施設へ訪問します。
日常生活空間での受診は患者様の心身の負担軽減、ご家族の通院介助に要する負担もなくなります。
訪問歯科診療専用ポータブルユニットをお部屋等に搬入することにより
歯科医院内でできる治療はほぼ全て可能です。

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一般社団法人 日本訪問歯科協会

当院は、日本訪問歯科協会の理念に則った訪問診療を行っております。
詳しくはこちらをご覧ください。

訪問歯科で目指すこと

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通院できないからといって、健康をあきらめることのないように
訪問歯科とは、ご高齢でお身体が不自由な方、身体的・精神的な障がいをお持ちの方、歯科が無い病院に入院中の方など、受診のために歯科医院へ通院することが困難な方のために行う歯科医療です。
歯科医院へ通えないからといってあきらめているお口のトラブルやお悩みを解決することはもちろん、訪問歯科で行う口腔ケアによって、生涯にわたって患者様のより豊かな生活を支え続けることを目的としています。
実際に、口腔ケアの必要性についてご紹介します。
口腔ケアで、得られる健康
誤嚥性肺炎に対する予防効果

通常、誤って食道ではなく気管に入ってしまった(誤嚥)食べ物や唾液などは、反射機能によりむせて排出されます。ところが、この機能が鈍るとそれらの異物が気管に入り込んでしまい、肺炎を引き起こすことがあります。これが誤嚥性肺炎です。
正しく適切な嚥下(飲み込み)を行えるよう機能訓練や嚥下補助装置を利用した口腔ケアにより嚥下障害を防ぐことで、それによって引き起こされる発熱や肺炎等のリスクを軽減します。

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(米山武義ら;要介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎予防効果に関する研究.日本医学会誌,2001.)

認知症に対する予防効果

平成22年厚生労働科学研究によると、咀嚼能力(噛む力)の低い人は認知症の発症リスクが高くなるといったことが明らかになりました。、「歯が20本以上残っている人と、ほとんどない人」「なんでも噛める人と、あまり噛めない人」「かかりつけ歯科医院のある人と、ない人」それぞれを比較すると、圧倒的に後者の方が認知症発症リスクが高く、認知症を防ぐためには定期的にプロのケアを受けて「しっかり噛むことのできる健康なお口を維持」することが重要だということが分かります。

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(65歳以上を対象とした平成22年度厚生労働科学研究)

心身の機能低下に対する予防効果

外部との接触が少なくなりがちな高齢者は、発語などのコミュニケーションが少なくなり口腔機能低下をまねきます。しかし、楽しく会話をする、ごはんを美味しくたべる、笑顔でコミュニケーションをとるといった「豊かな生活」に欠かせないことは、全てお口が機能することでできるといえます。
お口を開けて外部的に口腔周囲筋に刺激を与える「口腔ケア」を行うことは、口腔機能低下を防ぐとともにクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上にもつながるのです。

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当院が行う訪問歯科

通院が困難な方、こんなお困りの事はありませんか?
お口のお悩みチェック
  • 入れ歯が合わない

  • 口臭が発生している

  • 歯がグラグラする

  • 最近飲み込みづらいものがある

  • 新しい入れ歯が欲しい

  • 食事中むせることが多くなってきた

  • 口がとても乾く

  • 胃ろうだけど口から食べてもらいたい

  • 自分でうまくお口の清掃ができない

  • 嚥性肺炎にかかった

まずはお気軽にご相談ください。

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ご自宅・施設・病院で受けられる
『無料歯科検診』から始めることもできます
まずは訪問歯科がどのようなものか知っていただくために、
一度目の訪問による【歯科検診】は無料にておこなっています。
「虫歯があるんじゃないか?」「入れ歯があっていない」「最近ちょっと口臭がきつくなってきた」などお口に関するお悩みは気軽にお問い合わせください。
訪問歯科の診療内容
虫歯、歯周病の治療、予防

院内での治療と同じく、虫歯を削って詰め物・被せ物をつける虫歯治療が可能です。医院でしか治療できないと思い痛みを放置せずに、虫歯でお悩みの方はいつでもご連絡ください。また、ご自宅での歯みがきだけでは除去できない歯石や歯周ポケットにたまった汚れを専用の器具によりスッキリ除去して、歯周病を治療・予防します。

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入れ歯の作製、修理、調整

入れ歯(義歯)の製作から調整・修理まで行うことができます。
義歯の製作を検討している方や、現在使用している義歯が合わなくて不快な思いをされている方もお気軽にご相談ください。

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口腔ケアで感染症予防

歯垢や歯石などの汚れがたまっているとお口の中の細菌が増殖して喉の粘膜を破壊します。粘膜が破壊されるとインフルエンザやノロウイルスによる感染性胃腸炎などの原因となるウイルスや細菌が侵入しやすくなります。口腔ケアでお口の中を清潔にしておくことで、ウイルスなどの侵入を防ぎ、感染症の予防効果がアップします。

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摂食嚥下障害のリハビリテーション
食事がうまく飲み込めず頻繁にむせたりする嚥下障害は誤嚥性肺炎を引き起こす原因にもなります。機能訓練や嚥下補助装置により嚥下障害を防ぎ、楽しく美味しく食事ができるようにサポートします。

居宅介護での食事でお困りごとがあるときには介護食アドバイザーをもつスタッフがお助けいたします!

訪問歯科の流れ

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嚥下(=飲みこみ)の検査・リハビリ

当てはまる方は要注意!
嚥下障害の症状チェック
  • 食事中にムセることがある

  • 誤嚥性の肺炎という診断をされたことがある

  • 食べ物の嗜好が変わってきた

  • 胃ろうだけど口から食べてもらいたい

  • 食後に声がガラガラしている

  • 今食べている食形態が適切なのか知りたい

  • 常に痰が出ている

  • 食事の摂取量が減ってきている

嚥下=飲みこみの検査・リハビリをしてみませんか?

嚥下(飲み込み)の評価方法
フードテスト

ティースプーン1杯のプリンなどを実際に食べていただくことで、飲み込めない・むせる・呼吸の変化など、嚥下障害の有無を評価します。
*嚥下障害の可能性が非常に高い人に行うにはリスクが高いので、必ず専門家同席の上、行ってください。

改訂水飲みテスト

口腔底に注ぐ3mlの水を飲み込んでいただき、飲み込めない・むせる・呼吸の変化など様子を観察します。その後発声していただき、異変がなければ反復嚥下を2回行っていただきます。
最大で2回まで繰り返し、全3回の試行に問題がないか確認します。

反復唾液嚥下テスト

肩の力を抜いて自然に座っていただき、30秒間で嚥下できる回数を測定します。喉の動き・運動が正常かどうか確認するため、歯科医師が喉仏に軽く手をあてた状態で行っていただきます。
3回以上できれば問題ありませんが、2回以下の場合は注意が必要です。

咳テスト

鼻をつまみ、クエン酸を口から吸入していただき、「むせる」かどうかをテストします。
30秒以内にむせれば(咳が出れば)、正常です。

訪問歯科の料金目安

介護保険をお持ちの方

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上記金額に医療保険の訪問診療料や治療費(義歯作製・調整、虫歯、歯周病など)が加算されます。
自己負担額は負担割合により変わります。

介護保険をお持ちでない方

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お持ちの医療保険によって金額が変わります。まずは気軽にお問い合わせください。

訪問診療の対応地域

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医院から16km圏内で訪問歯科(往診)に対応します
当院ではご高齢の方やお身体の不自由な方など、虫歯の治療や入れ歯の調整、お口のケアがなかなか難しい方へ広島市安芸区瀬野、海田、中野、阿戸町、熊野町、東広島市志和を中心に訪問歯科診療をさせていただいております。
上記地域でも対象外となる場合や、それ以外の地域でも対応可能な場合もありますので、まずは気軽にご相談・お問い合わせください。

よくあるご質問

  • 診療以外に交通費などの費用が必要ですか?
    不要です。治療費以外で訪問診療にかかる交通費・出張費などは全て医院側の負担となり、患者さまやそのご家族さまに請求することはありませんのでご安心ください。また、謝礼等も一切いただきません。
  • 事前に準備しておくものはありますか?
    治療に関してはポータブル(往診歯科診療セット)を専用車に乗せて伺いますので、特別ご用意していただくものはございません。
    受診される方の「保険証」「介護認定証(対象者のみ)」「身体障害者受給者証(対象者のみ)」のご用意をお願いいたします。
    もし日常的に服用されているお薬があれば、お薬手帳や服用説明書などもご準備いただくと当日の流れがスムーズです。
  • 医科にかかっている場合、主治医の承諾は必要でしょうか?
    重度の疾患をお持ちの方や診療当日にお身体の調子が優れない方には、ご家族さまや主治医・ケアマネージャー等と連携を密に図り、患者様のお身体にご負担のかからないよう充分に配慮しながら、歯科治療の範囲を検討するようにしております。
    また精神的な障害をお持ちの方は、医科の主治医の診断書が必要な場合もあります。
受診対象について
制度上、「外来通院するための交通手段がないから」という理由は訪問歯科診療の対象外です。肢体不自由な方、心身疾患等をお持ちの方、通院治療の困難な方が原則の対象となります。ご理解の程、よろしくお願いいたします。
治療について
高血圧の亢進、重度の糖尿病、心疾患等など全身の健康状態によっては、治療内容に制限がかかる場合もございます。また薬剤を処方する際は、選択に関して細心の注意が必要です。日常的に服用している薬や過去に薬でアレルギー反応があった場合などは、必ず事前にお知らせください。