マタニティ歯科

maternity dentistry

安全で健康な出産のために
つわりやホルモンのバランスの変化で妊娠中はお口の中のトラブルが発生しやすくなります。
「みどり坂の歯医者さん こうもと歯科」では、妊婦さんを対象とした治療や予防ケアを行っています。
生まれてくる赤ちゃんの健康と安全な出産のために、
安定期に入ったら一度お口の中のチェックを受けにご来院ください。
フリーペーパー「tomato広島版(vo.291)」にて産婦人科医と当院の院長が対談しました!

お腹の赤ちゃんを守るために

歯周病は早産の危険が7.5倍にも!

妊婦さんが歯周病だと早産の危険性がアップ
ご存知ですか?妊娠中に歯周病にかかると、早産の危険が7.5倍高いことを。なぜ、歯周病が早産の原因になるのか。理由は2つあります。
一つ目の理由は、体が歯周病菌を追い出そうとして、サイトカインとプロスタグランディンという物質を作り出すこと。サイトカインやプロスタグランディンは、出産を促す物質でもあるため、妊婦さんの体の中でこの物質が増えると、「もう赤ちゃんを産んでも大丈夫」と体が勘違いしてしまいます。体が勘違いした結果、まだ未成熟な状態の赤ちゃんが早く生まれてきてしまうのです。

歯周病が羊水に入り込み羊膜を破壊!

二つ目の理由は、歯周病菌による羊膜の破壊。
妊婦さんの口の中で歯周病菌が増殖すると、血流に乗って羊水に入り込みます。羊水に入り込んだ歯周病菌が毒素を出して羊膜を破壊するため、早産が起こるのです。
このように、歯周病を放っておくと、早産を引き起こして元気な赤ちゃんを産めなくなってしまうかもしれません。
生まれてくる赤ちゃんのために、歯周病を予防することはとても大切なことなのです。

妊娠中は歯周病にかかりやすく悪化しやすい

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つわりや女性ホルモンの変化でお口の健康を維持しづらい
しかし困ったことに、妊娠中の女性はとても歯周病にかかりやすいのです。
なぜなら、つわりの影響でふだん通りの歯磨きができないからです。奥歯を磨こうと歯ブラシを口に入れると「オエッ」と気分が悪くなってしまう方も少なくありません。歯磨きをしたいと思っても気分が悪くてできないので、どうしても磨き残しが多くなってしまいがちです。その磨き残しが原因で歯周病にかかりやすくなってしまうのです。
さらに妊娠中は、女性ホルモンの影響で歯周病の進行が速いため、一度歯周病にかかるとあっという間に悪化して重症になってしまうこともあります。
こまめなケアでお口のトラブルを予防
  • 朝起きたらまずは歯みがき
    就寝中は唾液の分泌量が減るため、お口の中は細菌が繁殖しやすい状態に。起床後すぐにうがいや歯みがきを行い、増えてしまった細菌を除去して虫歯や口臭を予防することが大切です。また、起床後に限らず、就寝前や食後の歯みがきもお忘れなく。
  • こまめなうがいで予防ケア
    つわりが辛い時期は無理に磨こうとせず、こまめにうがいをしてお口の中の汚れを洗い流すようにしましょう。フッ素入りの洗口剤(マウスウォッシュ)を使用するとより効果的です。
    つわりが安定したら、通常の歯みがきを行ってください。

妊娠前・妊娠中の歯周病を予防しましょう

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歯周病の元になる「汚れ」を歯科医院で徹底除去
先ほどもお話した通り、歯周病にかかるそもそもの原因は、歯磨きで磨き残してしまった汚れです。この汚れをキレイに落とすことができれば、歯周病は防ぐことができます。そこでお勧めなのが、歯科医院で受ける予防歯科治療です。
予防歯科治療では、歯のプロである歯科医師や歯科衛生士が高度なスキルで磨き残した汚れを徹底的に落とすことができます。歯と歯との間、歯と歯ぐきの境目、歯の細かい溝など、つわり中に磨くことが難しい細かいところの汚れを根こそぎ落としてくれるのです。
こうした予防歯科治療を定期的に受ければ、歯周病にかかる可能性をグッと抑えることができます。
当院で行っている妊婦さん向け予防ケア
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    PMTC
    ふだん歯ブラシで念入りに磨いているつもりでも、歯と歯との間や歯と歯ぐきの境目、歯の細かい溝といった場所にこびりついた汚れは磨き残してしまいがちです。
    実はこの磨き残した汚れが歯周病の原因です。歯のプロである歯科衛生士が、高度なスキルで磨き残した汚れを完全に落としてキレイにするのがPMTCです。
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    つわり中でもできる歯磨き方法のレクチャー
    予防歯科の治療を受けたからといって、毎日の歯磨きをおろそかにして良いわけではありません。予防歯科の治療は、毎日の歯磨きにプラスしてこそ、その効果が発揮されるものだからです。
    しかしながら、つわり中は歯ブラシを口に入れると「オエッ」と気分が悪くなってしまう方も少なくありません。そこで当院では、気分が悪くなりにくい歯ブラシの入れ方や磨き方をお教えしています。
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    生活習慣へのアドバイス
    妊娠中は、歯周病にかかりやすい状況です。
    食事を取るタイミングや食事の内容等、できるだけ歯周病にかかりにくくするための生活習慣をアドバイスさせていただきます。

最も有効な治療は「予防」すること

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悪くならないよう、お家と歯科医院でのケアに取り組みましょう
担当の産婦人科医から注意を受けているがあれば、たとえ些細なことであったとしても必ず歯科医師やスタッフにお伝えください。
できるだけ楽な姿勢で診療を受けていただけるように配慮いたしますが、体調や気分が悪くなった場合は我慢せずにすぐにお近くのスタッフまでお声掛けください。
広島市の「妊婦歯科健康診査」実施医院です

母子健康手帳別冊の「妊婦歯科健康診査受診票・結果票」をご持参いただきますと、広島市の「妊婦歯科健康診査」を無料で受けることができます。なお、健康診査の結果、医療を必要とする場合もありますので、健康保険証もご持参ください。

よくあるご質問

  • 妊娠中のレントゲン撮影は赤ちゃんに影響しませんか?
    歯科でのX線は、お口に焦点が絞られ撮影する面積も狭く、医科用より被曝線量が大幅に少ないのでご安心ください。
    また、撮影時にはX線を遮断するための防護用エプロンを必ず着用していただいていますので、赤ちゃんはもちろん、母体であるお母さまのお身体への影響の心配は無用です。
  • 妊娠中に処方された薬を服用しても大丈夫ですか?
    当院では妊婦さんへのお薬の処方はできるだけ控えています。治療内容により処方が必要な場合も、妊娠の時期や状態・体調などに合った、安全性が保証されたお薬をお出ししますのでご安心ください。
  • 妊娠中でも麻酔治療をして大丈夫でしょうか?
    歯茎に打つ局所麻酔なので、通常量では心配するような影響は母子ともにありません。
    痛みを我慢して治療を続けることで母体へ悪影響を及ぼすほうが心配ですので、痛みを感じた場合は我慢せずにお伝えください。
  • 授乳中ですが、歯科治療は母乳へ影響しませんか?
    通常の歯科治療からレントゲン撮影、麻酔治療が母乳へ影響を及ぼすことはほとんどありません。もし心配であれば、薬が体外へ排出されてから授乳できるよう、麻酔後・服薬後に5時間ほど時間をあけることをおすすめします。